CW感想『ラクダナの悲劇』


◆作者:アーティ様

◆対象Lv8~10、3人以上


『暗黒街ペテンザム』の続編ということで勝手にダークな雰囲気漂う街を想像していたのですが、想像とは180度違う綺麗な都市でした。タイトルの後半部分から目を逸らしながら買い物、観劇、美しい景色を堪能。

舞踏会の優勝賞金100000sp!! 欲しい!!参加した冒険者が舞踏系のスキルを持っておらず1回戦敗退となってしまったのですが、手札によってはもしかして結構いいとこまでいけるのかな? 踊り子冒険者がいる別パーティでも挑んでみたくなりました。

 

……とかなんとか考えてたらさっきぶつかった獣人少女リップルちゃんが踊りで会場を魅了している! 何者……!? とかなんとか考えてたら(2回目)悪いおじさんたち乱入してきたー! わー! リップルちゃんが大変なことに!!

このままでは助からない……、そう思ったところで、この街にアノ人が来てることを思い出す一行。博士ー! 助けて!

彼が研究している「命の源」を分けてもらうため、流れるように洞窟探索パートへ。神話級のヒドラが棲むということですが勝算はあるのかお前たち。いや、リップルちゃんの命がかかっている以上やるしかないんですが、良く言えば肝が据わっている、悪く言えば楽観的すぎる冒険者たちにハラハラしつつ探索を進めました。奥に行くにつれて高まる緊張感、言葉少なになっていく冒険者たち、うわ~~~ドキドキする! あっ、そう言えば読んでなかった。と思ってこんな非常事態におもむろにラクダナウォーカーを広げてしまったことは反省しています。


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予想以上にスゲェやばそうなの出てきたじゃん!!!!!

 

いや、なんかすごいのがいるらしいことは聞いてたけどこの圧すごくない? 勝つの? どうやって? プレイヤーに絶望感を与えるのがお上手ですね……!! となりました。赤と黒の画面がかっこいい~。不死の力を持つヒドラちゃんたちをなんとかかんとか倒して目的のものを入手して博士の元に走ったまでは良かったけど……。良かったけど……!! 

俺は無力だ…………という結果に終わりました。バッドエンドかと思ってネタバレテキストを読みましたがあの展開は避けられないのですね。これは悲劇だよ。駆け出し冒険者が色々と失敗をやらかすシナリオはよくあるイメージなのですが、レベル10冒険者が死ぬ気で戦っても叶わないこともある、作者さんの言葉をお借りすると努力が必ずしも報われるわけではない無情なリアリティ、なんとも考えさせられるというか、英雄級の冒険者も無力な時はとことん無力なのだな……と気づかされるシナリオでした。リューンに帰ってあげじゃが食べて、明日からまた頑張ろう……。